北陸新幹線開通に湧く金沢で、「かわいい!」と大人気になっている菓子がある。「加賀八幡起上もなか」だ。金沢の伝統工芸の一つである張り子の人形「加賀八幡起上り」をかたどった最中で、愛らしく、めでたく、一度見たら忘れられない。
聞けば、1956年に金沢うら田が市内の人形店とコラボして「金沢ならではの菓子を」と創作。その銘菓を発売から50年以上たった2010年に、あらためて味を磨き抜き、包装も正月だけの限定色だった赤色に切り替えて、大ヒットになったという。
「先々代からの商品を育てる思い」で伝統銘菓を再生させた当主は、今も「さらにおいしく、さらに喜んでいただける菓子を」と日々、切磋琢磨。七転び八起きの縁起を伝える最中の人形が、にっこり後押ししておられる。
石川県金沢市御影町21-14
TEL 0120(43)1719
昭和11年創業。「地元に愛される菓子作り」をモットーに、 普段のおやつ菓子からお茶の菓子、贈答用・お土産用の菓子まで様々な菓子を作っている。