2月3日は節分。全国各地で節分行事が行われるが、江戸時代に日本一の奇祭と呼ばれていたのが津市の古刹、津観音寺の鬼押え節分会だったという。神刀で鬼を切りつけて厄払いをするのだが、本物の日本刀を使うので毎年、死傷者が続出。さすがに問題となり、現在は走り回る鬼役を武士に扮した人々や芸妓・舞妓がにぎやかに追い払う行事となっている。
ところで、この節分会に欠かせない菓子が、寺の門前に暖簾を掲げる平治煎餅本店が作る「福引せんべい」だ。大中小と3つの大きさがあるが、ここに掲載したのが小!
大ともなると、煎餅の長径が50センチほどにもなる。
その大らかな形にまず頬がゆるみ、バリンと割って食べれば思いがけなくやさしい甘みと口どけ。そして、煎餅の中からは、おまけの縁起物が出てくる。
福よ来い。でっかい煎餅に、人々の願いが託される。
三重県津市大門20‐15
TEL 059(225)3212